ローバー・CCV(コンセプトカー – 1986年)

輸入車-ローバー

ローバー・CCV(コンセプトカー - 1986年)_01ローバー・CCV
(Rover CCV – 英国車 – 1986年)
珍しい英国、ローバー社のコンセプトーカーをご紹介します。
CCVは、1986年に、米国市場向けの反応を探るために、ロイ・アグゼ(Roy Axe)のデザインで製作されました。
米国での反応は上々でしたが、残念ながら、このままの姿で発売されることはなく、日本のホンダ・レジェンド・クーペの兄弟車、ローバー800クーペとして、近いコンセプトのクルマが発売されたのみとなりました。


ローバー・CCV(英国車- 1986年)_0221世紀の目では、それほど新しさは感じませんが、グリルレス、スラントノーズ、異形角型ヘッドライトを装備した、ローバー・CCVは、現実的で斬新なスタイリングのコンセプトクーペでした。
CCVの意味は、そのまんま「Coupé Concept Vehicle」です。
デザインを担当した、英国人のロイ・アグゼは、同時期にMG・モンテゴ(Montego)やマエストロ(Maestro)と云う斬新なデザインのセダンも手がけています。
尚、いづれの写真も、クルマ以外にもフォーカスが当たっているのは、若き撮影者の趣味ですので、お許しを。


ローバー・CCV(英国車- 1986年)_03直線的なラインで描かれたフォルムは、非常に美しい80年代デザインです。
ルーフ部分をブラックアウトすると云う発想も、この頃の流行で、後にポンティアックや、シボレー、日本の日産やスバルなども、この手法を、市販車に採用しています。
これは、80年代に空力的に有利な、「フラッシュ・サーフェス」と云う、ウインドウとボディパネルとの段差を、極力無くすことに成功したことも、この手法を後押ししていると思われます。


ローバー・CCV(英国車- 1986年)_04【スペック】
製造元:ローバー (Rover)
エンジン:ホンダ製 C25A型 水冷式V型6気筒 SOHC 4バルブ 2494cc 電子制御燃料噴射付
最大出力:175ps/6,000rpm
最大トルク:22.1kgm/5,000rpm
変速機:フロア5速マニュアル
駆動方式:FF


ローバー・827スターリング(英国車 - 1986年)_01
この時代のローバーは、BL(British Lay-land)社時代から、日本のホンダとの繋がりが強く、ローバー・スターリング(825型)と、初代レジェンドは、兄弟車だった。
その為、CCVも、ホンダ製V6を搭載している。
こちらは、ローバー・スターリングが2.7Lに拡大された後のモデル、「ローバー・827スターリング」である。


ローバー・827スターリング(英国車 - 1986年)_02ちなみに、エアロパーツは、「エアロダイナミクスキット」と云う特別装備が装着されている。
後ろのバンパー下の、ディフューザー風デザインなど、じつに80年代らしいエアロパーツだ。
スターリングと云うシリーズは、ローバー社の一連の800シリーズの最高級グレードに与えられた名前だったようだで、日本でも流通していたが、日本では、どうしても「ホンダ・レジェンドの英国版」と云うイメージが拭い切れず、商業的には成功しなかったと記憶している。


【こぼれ話】
こちらの個体を撮影したのは、とある輸入車ショウ。
既に827スターリングが、同時に展示されていることから、1986年よりも後の年代と思われます。
やはり、レジェンドのイメージが強く、市販を見越してのコンセプトカーと云うことで、当時の目にもそれほど強烈な印象は感じられず、美しいスタイリングのCCVよりも、隣に立つ美しいスタイリングの人間の方に目を奪われて撮影したのだと思います。
ただ、時が経つにつれて、CCVの珍しさの方に価値が出てきたのは云うまでもありません。
あるいはCCVが、ローバー825クーペとして発売されていたら、ミニ以外のローバーが持つ、日本での地味なイメージは、もっと向上していたかもしれないと思います。

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