日産・ガゼール・RSエクストラ(US110型 – 1983年)

日本車-日産

日産・ガゼール・RSエクストラ(US110型 - 1983年)_01日産・ガゼール・RSエクストラ
(NISSAN GAZELLE RS-EXTRA – US110 – 1983年)
日産・ガゼール・RSエクストラ(US110型 - 1983年)_021980年代「4VALVE DOHC RS」・・・と云えば、昭和40年代生まれを中心に、一度は憧れを持ったことと思います。
スカイライン、シルビア、そしてこのガゼールです。
スーパーシルエットレースや、テレビの刑事ドラマなどでも大活躍でしたし、どこかヒーローロボットのような、ハイテクのような。
そんな当時の憧れ、日産ガゼールをご紹介します。

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日産ガゼールは、1979年に登場し、マイナーチェンジなどを経て1983年まで製造されました。
モデルライフサイクルの途中にターボやDOHCブームが到来し、当初のZ型にはターボが積まれ、FJ型は、4バルブのDOHCエンジンでした。
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直線的な線で構成されるガゼールの外観は、どことなくガンダムと云うかサイボーグ系の雰囲気があり、また、スーパーシルエットレース(当時のG5カーによるレース)では、シルビア/ガゼールが、「日産ターボ軍団」の一員として活躍し、当時中学生だったわたしも憧れました。
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この個体は、純正のツートンカラー、フォグランプそして、社外フロントスポイラーと、インパルG5ホイールで武装されていて、当時の憧れフル装備でした。
純正のツートンカラーは当時のミドルモデルではまだ珍しかったのと、高級感もありました。
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インパルG5がこれほど似合うクルマは無いでしょう。何故なら、星野一義選手が同型のシルビアグループ5レースカーで、装着していたのですから。
ツートンカラーは、とても個性的な塗り分けなのがわかります。
当時、まだ認可になったばかりのリヤスポイラーとドアミラーも装備されています。
ボディサイドの「4VALVE DOHC RS」のロゴも純正です。
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リヤスポイラーは、運輸省の認可が下りた当初は、このような控えめな形状が多かったのでした。
それでも、堂々とリヤスポを着けて走れる時代が到来したので、待ちに待ったと云う感じでした。
他に、ドアミラーや、扁平率60%のタイヤもこの時代に認可が下りました(21世紀では考えられない規制ですね。)
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こちらも当時の懐かしいアイテム、「リヤガラスのブラインド」です。
上からの光を遮断するが、バックミラーの視界は確保できる、結構使い勝手がよかったはずですが、今では流行らなくなりました。
スモークガラス(これも死語?、今はプライバシーガラスって云うんですね。)がまだ、許されなかった時代の苦肉のアイテムだったのかもしれません。
この個体のオーナーさんが所属するオーナーズクラブ「Club US110」と、「HOSHINO RACING IMPUL」のステッカーがカッコいい。
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こちらは、輸出仕様「NISSAN 200SX」のエンブレムです。S110ベースのラリーホモロゲーション仕様「240RS」と云うのもありました。
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当時を知る人なら誰もが知っている、日本一速い男、星野一義選手のブランド「ホシノレーシング インパル」のアルミホイールで、スーパーシルエット用のレプリカでもある「IMPUL G5」。
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オーナーさんにトランク内を見せてもらうと、裏側には驚きのバッジコレクションが。
RSにちなんだものを中心に、ターボ、スカイライン、シルビアから240RSのものまで、貴重な当時物、純正物が沢山並んでいました。
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こちらが、ガゼールRSエクストラのパワーユニット、「FJ20E」型で、RSと云えばこの赤いヘッドのDOHCエンジンでした。
当時、CMから雑誌からプラモデルからで、随分見た覚えがあるので、エアクリーナーボックスの取り回しまで、なんとなく記憶にありました。
水冷式直列4気筒 DOHC 1,990cc で、150ps/6,000rpmの出力と、18.5kgm/4,800rpmのトルクを発生していました(当時の数値で、グロス表記です)。
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スペシャリティーカーゆえの、質の高い内装とインストゥルメントパネル。
パワーアンテナや、イルミネーションコントロールも標準装備で、写真で観るより、実際に乗り込むと豪華な印象でした。
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6眼+ワーニングランプが整然と収められた計器盤。
4バルブDOHCならではの7,500rpmからがレッドゾーンになっているのがわかります。
純正で油圧計や電圧計が着いているのが豪華。
日産・ガゼール・RSエクストラ(US110型 - 1983年)_17センターコンソールのシフトレバーの前に埋め込まれているのは、計器内のマルチディスプレイに表示されるのドライブコンピュータのコントローラです。
機能は、以下の通りだったそうです。
・積算トリップ
・減算トリップ
・積算ストップウォッチ
・減算ストップウォッチ
・ナビメーター
 (任意の車速を入力すると、2秒毎に時間差を表示すると云うラリーコンピュータのような機能)
・四則計算
1983年に、既にこのような装備があったことに驚きですが、やはり日本初だったようです。
社外品、大森製の二つのアナログメーターの右には、純正でイルミネーションコントロールのスイッチが着いています。
シフトレバーは、日産モータースポーツ(NISMO)製に交換されておりました。


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こちらは、丸いスピーカーに注目。
じつはこれは、マイクで、このクルマには当時としては贅沢なパワーウインドウが装備されていただけでなく、「音声認識式パワーウインドウ」機能が着いていたのでした。
オーナーさんに実演していただいたのですが、声に反応してパワーウインドウが止まったりするのです。
21世紀ならともかく、1980年代にこの装備は驚きでした。
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前方が、左右のドアミラーのリモコンで、後ろが通常のパワーウインドウスイッチですが、4つ着いています。
後席横の、ほんの僅かなウインドウにも電動パワーが与えられていたのが、ガゼールの高級コンセプトが伺えるのでした。


【こぼれ話】
この個体は、中兵庫クラシックカーフェスティバル2012の会場で、オーナー様にお声を掛けさせて頂き、取材させていただきました。ありがとうございます。
みんな持っていました。プラモデル。
この時代の日産のRSシリーズは、子供の間では「スーパーカー」として認定されていたように思います。RSの赤いバッジ、TURBO、DOHC、4VALVE、どれもその要素を含んでいました。
しかし、実際は、当時の子供には憧れでしかなく、遠い雲の上の高級車だったのでした。
今回、じっくりと見せていただき、改めて高級極まりない装備を備えたスーパーカーだったことが判りました。
オーナーさんは、この他にもライトカバーなど、沢山のオプションや社外パーツを持っておられたようです。
純正ナビコンや、音声認識電動窓がどれほど販売台数に寄与したのかは判りませんが、手作りに近いと云われるFJ20エンジンも含めて、そんなことをおかまい無しにやってしまえるエネルギーが、当時の日産には、まだあったように思いました。
時を経ても魅力を失わない、ガゼールRSエクストラには、そんな造り手の思いが込められているように感じますし、その情熱が子供たちに憧れを生み、将来大人になることへの夢へと繋いで居たのではないかと思うのでした。
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社外品の透明ガーニッシュを装着した時のUS110シルビアRSエクストラです。
このガーニッシュ自体も大変貴重なパーツだと思います。
※今回の取材をさせて頂く半年程前に、別のイベント会場にて撮影させていただきました。

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