
ニッサン・ローレル・4ドア・ハードトップ

(Nissan Lawrel-C231型-1979年)
日産の中堅セダン、ローレルを紹介しよう。
鉄道風に云うなら、いわゆる「C230系」である。
日産がまだ、アメリカ車を追いかけていた頃のセンターピラーレス(サイド中央の柱が無い)4ドアハードトップで、今でもその手のマニアには人気が高いモデルである。。

角目4灯ヘッドライトに、大きな格子のフロントグリル、モールドが着いためっきバンパーが特徴。
長いボンネットは、最大2800ccの直列6気筒を搭載するためのものだ。
この個体は、さりげなくドアミラーになっているが、C230の時代は、まだ国産車はフェンダーミラーしか認められていない時代なので、これは後付けのものである。
そのため、左右のフェンダーには、ミラー穴を埋める為のめっきのアクセサリーが着いている。
クルマのデザインは、この頃から既にドアミラー時代に向っていたのだろう。とてもよく似合う。

ボンネットは、ローレルクラスになるとダンパー式になっているので、いわゆるつっかえ棒を立てなくても自立して開く。
前面部分だけを見ると、430系セドリックにも通じるデザイン意匠であることがわかる。

【スペック】
車両形式:ニッサン UC231型
エンジン:Z20型 直列4気筒OHC 1,952cc
最高出力:110ps/5,600rpm
変速機:5速MT/3速AT/4速MT
この個体のグレードは「SGL」と云う上級グレードである。

こちらが、Z20型 1952ccエンジン。
ヘッドカバーには、「NISSAN Z」の刻印が入っている。
大きなエアクリーナーボックスが特徴である。
当時のクルマは、はなぜだろう?エアクリーナーボックスが青系の色に塗られていることが多い。
空気だから青系?

このC230系ローレルは、エンジンバリエーションが豊富で、4気筒車は、初期型は1800cc、後期に2000ccに拡大。
6気筒車も2000ccと2800ccがあり、さらに2000ccの4気筒ディーゼルと云うのもあった。
6気筒が搭載できるエンジンルームの為、全長が長いが、ラジエータ・ファンの空気をしっかりとエンジンに当てるための大きなカバーが前面に着いている。
ブレーキマスターバックは、21世紀のクルマに比べれば、はるかに小さくに感じる。
この個体には、オーナーさんの好みで、大きなホーンが着いている。

C231型ローレルの運転席。
こちらもオーナーさんが、ステアリングとシフトレバーをカスタマイズしている。この個体はマニュアル車だ。
いわゆる「絶壁」と呼ばれた、四角く平らな80年代セドリックのインストゥルメントパネルに徐々に近づいているデザインだ。
色は、「応接間」風で、ベージュとこげ茶、そして要所に木目パネルとめっきモールとなっている。
センターコンソールにヒーター/クーラーの噴出し口があるのが特徴。

こちらは、室内。
ふかふかの応接室かラウンジのソファーと云った風体の豪華なシートが特徴。
センターコンソールの、パワーウインドウ用のトグルスイッチが、この時代独特のものだ。
肘掛けの部分は、ローレル純正のものではない。

ルーフから、リヤウインドウ、トランクエンドにかけての流れるようなラインが美しい後姿。
大きなテールガーニッシュとめっきバンパーが楽しめるのは、この時代のセダンまで。
以後のモデルからは、ボディ同色バンパーが流行り、やがてプラスチック製に変わってゆく。
(ローレルのめっきバンパー最終方は、次ぎのC31系まで。)

最後に、純正ではないが、ワーク(WORK-Equip)の懐かしいホイールを掲載しておく。
この時代のクルマにピッタリの、「めっき深リム」である。
【こぼれ話】
この個体は、クラシックカーイベントで取材させていただきました。
このイベントのスタッフでもある自動車屋さんのオーナーさんは、他に430セドリックのハードトップも持っていらっしゃる、この手の車種の愛好家の方でした。
車体も排気量も大きい目なので、複数台の維持も大変だと思いますが、細かなドレスアップが行き届き、車体はチリひとつ無くピッカピカに磨き上げられており、持ち主のクルマへの情熱が伝わってくる一台でした。



